子連れベルギー単身(?)赴任生活-40歳からの新たな挑戦-

5歳と10ヶ月の子供を連れてベルギーに赴任。夫は別に国に赴任中。日本ではペーパードライバーだったけど、こっちでは子供の送り迎えもあって、そんなこと言ってられない。今年40歳を迎える節目に新たなチャレンジが始まります。そんなドタバタの日々を綴っていきたいと思います。

息子が勝手に財布からお金を取ったことが分かって動転。

ベルギーでは、大きいお札は使いにくいので、普段は20,10,5€のお札しか基本的には持たないようにしている。

でも、ベビーシッターをしてくれていた子が結婚したので、ちょっとした気持ちにと思って、珍しく50€を2枚銀行でおろした。なかなかその子に会う機会がなくて、ずっとそれは財布に入っていたんだけど、ある時なくなっていることに気が付いた。おかしいなぁと何度か財布の中身を全部出して調べたり、他のところを探したりしていた。私が何か勘違いしていたのかなぁ?とか、別にどこかに置いたんだっけ?とか思いながら、どこかからハッと出てくるかもしれないと思っていた。

そしたらある日、夕食後にスマホを見たら、着信があって留守番電話が入っていた。その留守番電話を聞いたら、息子が少し前に参加していたサッカーのレッスンで一緒だった子(多分ベルギー人)のお父さんからで、「息子が50€を持っていて、どうしたのかと聞いたら、あなたの息子からもらったと言っている。どういう経緯かよくわからないけど、大金だし返したいと思っている」と。一瞬血の気が引いていく思いがした。動悸がして、一生懸命自分自身を落ち着けながら、何が起こったのかを考えて、息子と話をすることにした。

「ママの財布から50€札がなくなったの。知らない?」から。息子は最初知らん顔。何度か「知らない?本当のことを言ってね」と言っていると、バツの悪い顔をしながら自分がとったことを打ち上げてくれた。まだ上手に秩序立てて話せないことと、言いたくないから遠回しな、敢えて分かりにくい表現をすることから、なかなか理解するのに時間がかかったけど、どうやら、自動販売機でジュースを買う際に、お札を入れたら、おつりでコインがじゃらじゃら出てくるのをやってみたかったとのことで、お札は1枚とったつもりが2枚くっついていたとのことだった。 ジュースなんてせいぜい2€だからそのおつりは最終的にどこに行ったかと聞いても的を得ない返事で、本人もよくわかっていない様子。よくよく話を聞いたうえで、

;息子がやったのは泥棒というもの。ママは家に泥棒がいると思ったら今みたいな生活をできないこと。

;(本人にその気があったかはよくわからないけど)、物やお金で集まるのは本当のお友達ではない。それはモノやお金に興味があるんであって息子は馬鹿にされているだけであること。

;最初に嘘をつこうとしたことに関する注意

を怒らずによく話した。

親の財布からお金をとってみたくなる気持ちはわからなくはないけど、やっぱりショックだった。

サッカーの時はいつでもジュースを変えるように毎日2ユーロを渡していたのに…

オランダ語を話す子たちばかりの中で、息子はしんどかったのかもしれないと思うと、それまた胸が痛んだ。

そして、自分の息子から話を聞いて、たぶんサッカーの運営会社に連絡して私の電話番号を聞き出してまで連絡をくれたお父さんには改めて感謝を感じた。

子どもには子どもなりのいろんな理由があることもわかる。怒鳴ってねじ伏せるようなことはしたくない。でも、いろいろなことに胸が痛んだり疲れそうになったりすることがある。

忍耐強く一つずつ向き合いながら対話して成長を見守っていくってしかないんだな。きっと。